AIスピーカー周りがにわかに活気づいてきましたが、私も好奇心に押されてGoogle Homeを買ってしまいました。何ができるかは、色々なサイトで紹介されているので、個人的に感じたことを書けたらと思います。
Google Homeは携帯電話のSiriより自然
私はずっとiPhoneユーザーなのでSiriもよく使っていましたが、携帯電話に話しかけるのとスピーカーに話しかけるのとで、感覚がだいぶ違うことに驚きました。
スピーカーに設置されたマイクの感度が良いのか、かなり離れた位置から呼びかけても反応してくれます。人間に対して呼びかけるのとだいぶ近い感じです。
Siriは呼びかけるたびに、相手が「携帯電話」であることを意識せざるを得ませんが、Google Home は呼びかけるたびに慣れていき、次第に日常のなかに自然と馴染んでいくように感じました。
これは、Google Homeがそうというより「携帯電話か、スピーカーか」というインターフェースの違いによるものなので、AIスピーカー全般に言えることなのかもしれません。
また、AppleのHomePodにSiriが組み込まれるようになったら、状況は変わってくるのかもしれません。
AIが日常に溶け込む未来
「日常に馴染んでいくAI」というと、映画「トランセンデンス」のワンシーンを思い出します。
シンギリュラリティにのぞむ人間たちの恐怖や、それを乗り越える愛について描いた作品のなかで、究極のAIに進化したウィルが、自身の分身であるナノロボットを風に乗せて飛ばし、世界のあらゆる場所にそれを浸透させようとする場面があります。
ナノロボットはあらゆる場所に拡散し、森林や文字どおり水中にも溶け込みます。AIとつながっているナノロボットは自主的に環境を修復し、人によって壊される前の豊かな自然を守ります。
ナノロボットは行き過ぎかもしれませんが、Googleも「AIが日常に溶け込む未来」を目指しているようです。Google Homeについてのこんな記事を見つけました。
『グーグルが描く「ガジェットの未来」は、あらゆる端末で同じことができる世界だ – wired』
https://wired.jp/2017/10/09/googles-gadget-vision/
1日の生活のなかのどんなシチュエーションでも、あらゆるデバイスにGoogle アシスタントが搭載されユーザーに応えてくれることをGoogleは目指しているそうです。GoogleのAIはナノロボットのように目に見えない存在ではなく「アシスタント」という目に見えるかたちですが、ゆくゆくはAIがデバイスの内に限らず、あらゆるものに組み込まれ、日常に広がっていくことは想像ができます。
「アシスタント」のようなAI、「ナノロボット」のようなAI、未来にはそのどちらも存在する可能性がありますが、存在が意識されないほどに「自然であること」がその必要条件なのだとすると、「スピーカー」というインターフェースは、古いようで意外と優れた様式なのだなあと、改めて感心しています。
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